1954-04-07 第19回国会 衆議院 大蔵委員会 第36号
ただ在外資産を全部賠償のかてに取上げられたから、こういう結果になつたのであります。一般のものと同様に扱うといつても、それは全然性質が違う。一般のものというのは、それはその経営者の責任において、やり方が悪くて、そうして資産を全部なくした場合には、そこへ預金した者は、それは一般のものと同様に泣寝入りよりほかにしかたがないでありましよう。
ただ在外資産を全部賠償のかてに取上げられたから、こういう結果になつたのであります。一般のものと同様に扱うといつても、それは全然性質が違う。一般のものというのは、それはその経営者の責任において、やり方が悪くて、そうして資産を全部なくした場合には、そこへ預金した者は、それは一般のものと同様に泣寝入りよりほかにしかたがないでありましよう。
そこで全体の行き方といたしましては、なるべく早くこの制度を何とか結末をつけるという方向ではありまするが、ただ在外資産を持つておつたり、あるいは対外債権債務の関係が相当複雑しておるものがあります。これに関しましては、平和條約の発効等に伴いまして、外交的交渉その他によつて解決される問題がありますので、即座には終らない。
ただ在外資産の問題は、結局講和条約によりましてその取扱いが確定せらるべき性質のものと存じておりますから、これに対しまして具体的に政府の所信を今申し上げることは差控えたいと思います。
ただ在外資産の結局問題になるのでございますが、これは只今申上げましたように、前の陳情におきましても申上げましたように、講和条約におきまして如何ように相成りまするか、まだ決定を見ない今日でございますから、将来の問題といたしまして、十分承わつておくことにいたしたいと思います。
○草葉政府委員 全般の内容等につきましては十分なることを申し上げかねると存じますが、ただ在外資産に対しましては、従来とも政府は明瞭になるようないろいろな方法をとつておることを御了承願いたいと思います。